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相続に関するコラム

遺産に収益物件(不動産)が存在する場合(その2)

今回は,前回に引き続き,遺産の中に収益物件(不動産)が存在する場合に関して,いかにしてトラブルを回避するかについて,ご紹介いたします。

収益物件に関するトラブルを回避するには

収益物件を相続する場合,家族間でのトラブルが発生する可能性がそれなりに存在します。

トラブルを回避するためには,いくつか押さえておきたいポイントがあります。

最後に,そのポイントについてみていきましょう。

・被相続人から遺言を残してもらう

トラブルを回避するための有力な方法としては,被相続人に遺言を残してもらうことが考えられます。

遺言は,被相続人の意思を残すことなので,最も重要視されるためです。

収益物件は,賃料収入を得られるというメリットだけではなく,空室リスクなどを加味しなければいけません。

もしも遺産に現金がない場合は,代償金の支払いをしなければいけないため,面倒な状況になってしまう可能性もあります。

そうなることを防ぐためにも,被相続人から財産状況や相続人同士の関係に配慮した適切な内容の遺言を残してもらうことが重要になるのです。

公正証書遺言について詳しく知りたい方は,こちらへ。

・普段から相続人同士がしっかりとコミュニケーションを取る

相続に関する問題が発生した時に,相続人同士の関係が浮き彫りになります。

いざというときに別の問題を発生させないためにも,普段からコミュニケーションを取っていることも重要なポイントになるでしょう。

相続の対象となる遺産のなかに,収益物件や生前贈与されたものがある場合は,その情報をできる限り,他の相続人とも情報の共有を行っておくほうがよい場合もあるかもしれません。

・一方的な主張をしてはいけない

相続人の誰かが一方的な主張をしてしまうと,話し合いはスムーズに進みません。

遺言書がなかった場合は,誰がどれを相続するのかで揉めてしまうこともあるでしょう。

遺言がなかったときは,大きなトラブルに発展する前に,親族等の中から,公平な立場で話を進められる第三者などを決め,いったん話し合いを行うことも有効かもしれません。

また,そのような適切な第三者が見つからない場合には,できる限り,感情的な対立や,紛争が激化する前に,相続に詳しい弁護士へ早めの相談を行うことも肝要であると考えます。

まとめ

 

収益物件が遺産のなかに存在する場合,相続後の賃料収入に関するトラブルが発生する場合が多々あります。トラブルを回避するためには,遺言書の有無で結論が変わることや,遺産分割を行う前後で賃料収入の取得に関する扱いが変わることなど,収益物件に関する法的な知識を知っておく必要があるのです。

収益物件を保有する家族がいる場合は,被相続人の生前から万が一の時にはどうするかを話し合っておいても良いでしょう。遺産について事前にきちんと話し合いが行われていれば,大きなトラブルに発展する可能性も低くなります。

家族間のトラブルであっても状況によっては,縁を切ることになりかねません。

そうなることを防ぐためにも,今回紹介したポイントをぜひ頭に入れておいてください。

遺産の不動産のなかに,収益物件が存在し,その扱いについて困っている。賃料などについて特定の相続人が収受,管理しているが,その管理状況や使途が不明であるなど,お困りの方はどうぞお気軽に,福岡市中央区六本松の弁護士法人 染矢修孝法律事務所へお気軽にご相談ください。初回1時間程度は,法律相談料は無料としております。

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